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思いを乗せて
星屑のようにキラキラと輝き落ちてゆく危ない欠片。
私の肌にふれる綺麗な星屑は紅く色を付けていく。
危ないと分かりながら、どうしても綺麗だと思い、
動けずただ見つめる。
痛いはずなのに、どこが痛いかも分からない。
手なのか足なのか、それとも心なのか
星屑が足元に溜まってゆき、紅い色も散ってゆく・・・。
そんな場所――ガラスが頭の上から落ちてきて、
私の体を傷つけてゆく壊れかけた家――のど真ん中に
私は膝を突いていた。
ガラスが落ち終わった後、
少女は足を傷つけながら立ち上がり、
包み込むようにしていた傷だらけの手のひらを開いた。
「さぁ、もう大丈夫と思うわ。怪我は無いよね。
急に捕まえてごめんなさいね。ほら、お帰り。
ふふ、私の家は此処なのよ。私の居場所は此処なのよ。
けれど、飛べるのなら行きたいところはあるけどね。」
と優しく手の平の小鳥に言った。
小鳥は一度少女の顔をみて飛び立った。
綺麗な青い色が小さくなっていった。
小鳥の飛び立った後には、崩れかけた家と、
小さな虹だけがあった。
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